2021年7月23日から東京オリンピックがスタートしました。
高配当株や株への投資を行っている方はオリンピックで株価に値動きがあるのではないかと疑問を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私は日本の高配当株への投資を行っています。
行っている投資について詳しくはこちらの記事を読んでみてください。
この記事では私が実践している高配当株の銘柄がオリンピック前後で過去どんな値動きをしたのかを紹介していきます。
調査したのはオリンピックのスポンサー企業となっているこちらの銘柄になります。
コロナウィルスの感染拡大なども有り、過去のオリンピックが参考になるかはわからないというのが感想です。
スポンサー企業がオリンピック前後でどうなったか、東京オリンピックではどうだったかを踏まえて、今後の投資の参考にしてみてください。
リオデジャネイロ オリンピック前後の値動きは
リオデジャネイロオリンピックは2016年8月3日~8月21日の期間で開催されました。
メダル獲得数 金メダル12 銀メダル8 銅メダル21と多くのメダルを獲得できたオリンピックでした。
2016年の市場環境は日経平均の8月末の終値が1万6887円40銭と前月末に比べ318円13銭(1.9%)上昇した月となります。
8月の初めは外国為替相場が円高に振れたことで輸出関連企業を中心に業績下振れ懸念が広がり、4日の取引時間中には日経平均が1万6000円を一時割り込んだ。
その後、円相場が下落したことで12日には終値で1万6900円台を回復し、約2カ月半ぶりの高値を付けた。
お盆を挟んだ薄商いの中、米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長の26日の講演を控えて軟調な展開が続いた。
イエレン議長はジャクソンホール(米ワイオミング州)で開かれた国際経済シンポジウムで「追加利上げの条件が整ってきた」と発言。
これを受けて円安・ドル高が進行し、月末にかけて主力の輸出関連銘柄など大型株が物色された。
日銀が7月末に上場投資信託(ETF)の購入倍増を打ち出したことで、8月の株式市場は株価の下支え効果を見込む投資家が増え、全体的に底堅く推移した。
引用元: Nikkei Inc. No reproduction without permission.
日付 | 始値 | 終値 |
開催前日 8月2日 | 3,180円 | 3,151円 |
開幕日 8月3日 | 3,297円 | 3,249円 |
閉会前 8月19日 | 3,192円 | 3,114円 |
閉会直後 8月22日 | 3,124円 | 3,105円 |
オリンピック開催前日の始値を基準に上昇したら黄色マーカー、下落したら青色マーカーを引いています。
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 8月2日 | 3,863円 | 3,878円 |
開幕日 8月3日 | 3,800円 | 3,732円 |
閉会前 8月19日 | 3,886円 | 4,005円 |
閉会直後 8月22日 | 4,027円 | 4,004円 |
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 8月2日 | 3,650円 | 3,630円 |
開幕日 8月3日 | 3,570円 | 3,595円 |
閉会前 8月19日 | 3,700円 | 3,745円 |
閉会直後 8月22日 | 3,730円 | 3,735円 |
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 8月2日 | 3,380円 | 3,290円 |
開幕日 8月3日 | 3,192円 | 3,149円 |
閉会前 8月19日 | 3,415円 | 3,439円 |
閉会直後 8月22日 | 3,448円 | 3,436円 |
4銘柄のうち、3銘柄で開幕直後には株価は下がったものの、閉会時には下がった3銘柄は上昇する結果となりました。
唯一あがっていた銘柄のみ閉会時に下落する結果となりました。
ロンドン オリンピック前後の株価の値動きは
ロンドンオリンピックは2012年7月25日~8月12日の期間で開催されました。
メダル獲得数 金メダル7 銀メダル14 銅メダル17と金メダルは多くないものの、これまでアテネオリンピック(2004年)が最高だったメダル獲得数を上回る結果となったオリンピックでした。
2012年の市場環境は日経平均株価の8月末終値が 8839 円 91 銭で 7 月末に比べ 144 円 85 銭高(1.7%上昇)となった月になります。
2012 年の日経平均株価(以下、日経平均)の推移を振り返ると、2 月に実施された日銀の金融緩和策を背景とした円安ドル高を好感し、3 月には一時10,200 円台半ばまで上昇しました。
しかし、欧州債務問題の深刻化、グローバル景気の先行き不透明感が強まると、再び下値模索となり、6 月には 8,238.96円の年初来安値をつけました。
その後、欧州債務問題の安全網が整備されると日経平均も落ち着きを取り戻し、11 月中旬までは 9,000 円を挟んだボックス圏での推移となりました。
トレンドが大きく変わるきっかけとなったのが 11 月の衆議院解散で、自民党安倍総裁への政権交代により大胆な金融緩和とデフレ脱却、円高是正が実現するとの期待から、日経平均は12 月に 11 月末比で約 10%急騰しました。
2012年の日経平均は7年ぶりに20%超の上昇率となりました。
みずほ投信投資顧問 引用
日付 | 始値 | 終値 |
開催前日 7月24日 | 531円 | 528円 |
開幕日 7月25日 | 532円 | 529円 |
閉会前 8月10日 | 547円 | 544円 |
閉会直後 8月13日 | 541円 | 541円 |
日付 | 始値 | 終値 |
開催前日 7月24日 | 1,804円 | 1,809円 |
開幕日 7月25日 | 1,786円 | 1,724円 |
閉会前 8月10日 | 1,820円 | 1,834円 |
閉会直後 8月13日 | 1,878円 | 1,904円 |
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 7月24日 | 3,650円 | 3,630円 |
開幕日 7月25日 | 3,570円 | 3,595円 |
閉会前 8月10日 | 3,700円 | 3,745円 |
閉会直後 8月13日 | 3,730円 | 3,735円 |
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 7月24日 | 2,362円 | 2,384円 |
開催日 7月25日 | 2,370円 | 2,368円 |
閉会前 8月10日 | 2,537円 | 2,533円 |
閉会直後 8月13日 | 2,534円 | 2,526円 |
4銘柄のうち3銘柄で開幕日に株価が下がりました。1銘柄は上昇する形となりました。
最終的に閉会後は全ての銘柄がロンドンオリンピック前よりも株価が上昇する形となりました。
北京 オリンピック前後の株価の値動きは
北京オリンピックは2008年8月6日~8月24日の期間で開催されました。
メダル獲得数 金メダル9 銀メダル6 銅メダル10個と前回のアテネ(2004年)と比べると苦戦を強いられてたオリンピックとなりました。
2012 年8月の市場環境は日経平均株価の月末終値が 8839 円 91 銭で 7 月末に比べ 144 円 85 銭高(1.7%上昇)となった月となります。
北京オリンピック後の時点では前年に発生したサムプライムローンショックから立ち直りを見せかけているような株価の状態となっていました。
前年のサブプライム・ローン問題に続き、欧米金融機関のCDS等のリスクが顕在化。2008年9月には、いわゆる「リーマン・ショック」が起こり、100年に1度と言われた金融危機が起こる。日経平均株価は一時7,000円を割り込み、1982年以来24年ぶり安値を付けた
モーニングスター 引用
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 8月5日 | 670円 | 670円 |
開催日 8月6日 | 676円 | 670円 |
閉会前 8月22日 | 631円 | 634円 |
閉会直後 8月25日 | 636円 | 631円 |
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 8月5日 | 3,800円 | 3,740円 |
開催日 8月6日 | 3,840円 | 3,780円 |
閉会前 8月22日 | 3,500円 | 3,540円 |
閉会直後 8月25日 | 3,630円 | 3,580円 |
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 8月5日 | 566円 | 557円 |
開催日 8月6日 | 558円 | 564円 |
閉会前 8月22日 | 521円 | 528円 |
閉会直後 8月25日 | 529円 | 531円 |
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 8月5日 | 719円 | 736円 |
開催日 8月6日 | 744円 | 740円 |
閉会前 8月22日 | 651円 | 637円 |
閉会直後 8月25日 | 660円 | 664円 |
4銘柄のうち2銘柄が開幕直後に株価が下落、1銘柄が前日始値と同じ、1銘柄は上昇という結果になっていました。
そして、北京オリンピック閉会後はすべての銘柄が開催前よりも下落する形となりました。
アテネ オリンピック前後の株価の値動きは
アテネオリンピックは2004年8月11日~8月29日の期間で開催されました。
メダル獲得数 金メダル16 銀メダル9 銅メダル12と過去最高にメダル獲得したオリンピックとなり、盛り上げりをみせたオリンピックでした。
2004年の市場環境は小泉政権によってバブル崩壊以降ずっと続いているデフレからの脱却、不良債権処理を目指して、「聖域なき構造改革」、「民間にできることは民間に」、「地方にできることは地方に」、「改革なくして成長なし」と改革を進めて景気が回復しだしていた時期です。
特に2004年は円安な状況とBRICsなどの新興国の成長に牽引され、「いざなみ景気」と呼ばれる好況で企業業績は回復していきました。
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 8月10日 | 523円 | 537円 |
開催日 8月11日 | 544円 | 547円 |
閉会前 8月27日 | 558円 | 561円 |
閉会直後 8月30日 | 561円 | 544円 |
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 8月10日 | 1,590円 | 1,600円 |
開催日 8月11日 | 1,620円 | 1,610円 |
閉会前 8月27日 | 1,540円 | 1,580円 |
閉会直後 8月30日 | 1,570円 | 1,540円 |
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 8月10日 | 519円 | 525円 |
開催日 8月11日 | 525円 | 538円 |
閉会前 8月27日 | 513円 | 508円 |
閉会直後 8月30日 | 488円 | 479円 |
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 8月10日 | 624円 | 637円 |
開催日 8月11日 | 649円 | 645円 |
閉会前 8月27日 | 638円 | 654円 |
閉会直後 8月30日 | 655円 | 663円 |
4銘柄の内、3銘柄が開幕直後に上昇、最終的に閉会後には2銘柄が下落する結果となっていました。
オリンピック閉会1ヶ月後の株価は
KDDI 株価推移まとめ
大会 | 閉会直後 終値 | 閉会 1ヶ月後 終値 | 差額 |
リオデジャネイロ(2016年) | 3,105円(8月22日) | 3,156円(9月23日) | +51円 |
ロンドン(2012年) | 541円(8月13日) | 594円(9月14日) | +53円 |
北京(2008年) | 631円(8月25日) | 631円(9月26日) | ±0円 |
アテネ(2004年) | 544円(8月30日) | 535円(10月1日) | −9円 |
オリンピックの開催時期が夏枯れ相場で9月から上昇することも多いことから過去のオリンピックでは2大会で株価が上昇する結果となっていました。
株価の推移がわかりやすいように過去20年間のKDDI株価チャートがこちらになります。
KDDIは2008年~2011年頃のリーマンショック以降は基本的には右肩上がりで成長していることがわかると思います。
東京海上HD 株価推移まとめ
大会 | 閉会直後 終値 | 閉会 1ヶ月後 終値 | 差額 |
リオデジャネイロ 2016年 | 4,004円(8月22日) | 4,061円(9月23日) | +57円 |
ロンドン 2012年 | 1,904円(8月13日) | 2,106円(9月14日) | +202円 |
北京 2008年 | 3,580円(8月25日) | 3,920円(9月26日) | +340円 |
アテネ 2004年 | 1,540円(8月30日) | 1,460円(10月1日) | −80円 |
東京海上HDでは3大会で1ヶ月後に上昇、アテネだけ下落するという結果になっていました。
東京海上HDの過去20年の株価チャートがこちらです。
2008年~2013年頃まではリーマンショックなどの影響により低迷していました。
しかしそれ以降は大きな下落もあるものの順調に株価は右肩上がりに成長しています。
災害が多い年(2011年 関東大震災、2016年熊本地震・台風16号関西直撃など)は保険金の支払いが多くなり下落傾向になるみたいです。
NTT 株価推移まとめ
大会 | 閉会直後 終値 | 閉会 1カ月後 終値 | 差額 |
リオデジャネイロ 2016年 | 4,609円(8月22日) | 4,727円(9月23日) | +118円 |
ロンドン 2012年 | 3,735円(8月13日) | 3,650円(9月14日) | −85円 |
北京 2008年 | 531円(8月25日) | 486円(9月26日) | −45円 |
アテネ 2004年 | 479円(8月30日) | 442円(10月1日) | −37円 |
NTTはリオデジャネイロ以外の大会では全て1ヶ月後の株価が下落する結果となっていました。
NTTの過去20年の株価チャートがこちらです。
NTTも2013年以降は何度か大きな下落を繰り返すものの右肩上がりに株価は成長してきています。
通信料金の引き下げ要請や米国の金利上昇局面の売りなど市場に不安が高まると財務健全な優良銘柄とは言え、暴落が起こっていました。
三井住友FG 株価推移まとめ
大会 | 閉会直後 終値 | 閉会 1カ月後 終値 | 差額 |
リオデジャネイロ 2016年 | 3,436円(8月22日) | 3,629円(9月23日) | +193円 |
ロンドン 2012年 | 2,526円(8月13日) | 2,585円(9月14日) | +59円 |
北京 2008年 | 664円(8月25日) | 689円(9月26日) | +25円 |
アテネ 2004年 | 663円(8月30日) | 656円(10月1日) | −7円 |
三井住友FGではアテネ以外の3大会で1ヶ月後の株価が上昇する結果となっていました。
三井住友FGの過去20年間の株価チャートがこちらです。
他のスポンサー銘柄(こびと株銘柄)は順調に右肩上がりに成長していましたが、三井住友FGはリーマンショック前の水準には戻っていませんでした。
同業種の三菱UFJ FGでも同じような株価推移となっていました。
現在は低金利となっている為、銀行銘柄にとっては厳しい時代が続いているのがわかりました。
2021年東京オリンピック前後での株価の値動きは
過去のオリンピックでは基本的にはオリンピック後には株価が上昇することが多いという傾向通り、高配当株でも上昇傾向が見受けられました。
では今回の東京オリンピックではどうだったかを見ていきたいと思います。
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 7月21日 | 3,479円 | 3,450円 |
開催直後 7月26日 | 3,490円 | 3,469円 |
閉会前 8月6日 | 3,313円 | 3,337円 |
閉会直後 8月10日 | 3,362円 | 3,365円 |
閉会1ヶ月後 9月10日 | 3,705円 | 3,728円 |
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 7月21日 | 5,235円 | 5,220円 |
開催直後 7月26日 | 5,275円 | 5,252円 |
閉会前 8月6日 | 5,339円 | 5,333円 |
閉会直後 8月10日 | 5,376円 | 5,410円 |
閉会1ヶ月後 9月10日 | 5,587円 | 5,700円 |
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 7月21日 | 2,863円 | 2,841円 |
開催直後 7月26日 | 2,857円 | 2,825円 |
閉会前 8月6日 | 2,811円 | 2,809円 |
閉会直後 8月10日 | 2,855円 | 2,852円 |
閉会1ヶ月後 9月10日 | 3,235円 | 3,279円 |
日付 | 始値 | 終値 |
開催日前日 7月21日 | 3,714円 | 3,677円 |
開催直後 7月26日 | 3,715円 | 3,693円 |
閉会前 8月6日 | 3,714円 | 3,740円 |
閉会直後 8月10日 | 3,767円 | 3,769円 |
閉会1ヶ月後 9月10日 | 3,919円 | 3,984円 |
開催直後に3銘柄が下落、閉会前、閉会直後に2銘柄が上昇するという結果になっていました。
米国のテーパリングが示唆され、金利上昇を折り込んでの銀行株が上昇したのではないかと思います。
過去の大会では閉会1ヶ月後に上昇する銘柄が多かったですが、今回の東京オリンピックはコロナウィルスの感染拡大懸念などが有り、先行きが不透明な状況で下がるのではないか思われていました。
しかし過去の大会同様に東京オリンピックも1ヶ月後の株価は全て上昇するという結果になりました。
これは菅首相が退任を発表されて、次期総理大臣への期待感から株価が上昇したものだと言われています。
過去の歴史からみても何かイベントやトピックスがあると株価はかなり上下しますね。
定期的に株価をチェックしていくことで配当利回りが高いタイミングで株価を購入できるようにしていきたいですね。
最後に
バブル崩壊以降、日本株はオワコン、成長が期待できないと言われている中でも過去20年の株価推移を見ていると、財務健全な優良銘柄であれば株価も上昇していました。
割安なタイミングで投資をしていけば、日々のキャッシュフローを産んでくれるニワトリを育てるかいはあるなと改めて感じました。
オリンピックのスポンサーになっている企業なら株価上昇もあるのかと期待して、過去の大会と今大会を調べてみましたが、大会前後での影響は少ないというのがわかりました。
オリンピック効果を期待して、仕込むのであればスポンサーが決まる前などに買う。もしくはオリンピックまでに下がったタイミングで買う方が良いのではないかと思いました。
そして今度は2021年の10月~12月にかけて衆議院選挙を予定しています。
衆議院選挙の前後でも毎回株価が動いています。
選挙関連銘柄が気になる方はこちらの記事を一度読んでみてください。
過去の衆議院選挙でこびと株銘柄がどんな値動きをしたのか気になるという方はこちらの記事も合わせて参考にしてみてください。
今後も株価に影響が有りそうなことがあったら、過去の株価推移はどうだったのか調査してみたいと思うので、良かったら見にきてください。
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