2021年9月上旬は自民党の総裁選や衆議院選挙について連日報道されていました。
そんな状況下では政治や選挙の影響で株価に影響を及ぼすのではないかと不安に感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私も両学長やこびと株さんの投資手法を参考に高配当株投資を実践しています。
衆議院選挙直前の運用状況が気になる方はこちらの記事を読んでみてください。
この記事ではこびと株さんが紹介している高配当株の代表的な銘柄をピックアップして過去衆議院選挙でどんな影響があったのか2021年の衆議院選挙ではどんな値動きをしたのかを調査してみました。
調査したのはこの6銘柄になります。
コード | 銘柄 | 業種 | 現在の株価 (2021年9月9日) |
8306 | 三菱UFJ FG | 銀行業 | 624.1円 |
8898 | センチュリー21 | 不動産 | 1,058.0円 |
8058 | 三菱商事 | 卸売業 | 3,540.0円 |
8591 | オリックス | リース業 | 2119.5円 |
7921 | TAKARA & COMPANY | その他製品 | 1,791.0円 |
9432 | NTT | 情報・通信 | 3235.0円 |
- 過去の衆議院選挙でこびと株銘柄はどんな値動きをしたのかを知りたい方
- こびと株銘柄を買うなら衆議院選挙前後でどちらで買うべきなのかを知りたい方
- 2021年10月30日の衆議院選挙後に選挙後にどうなったのか知りたい方
2021年10月30日の選挙後の値動きがすぐに知りたい方はこちらを見てみてください。
こびと株銘柄の衆議院選挙前後での値動きは!?
2017年 第48回 衆議院選挙
第48回衆議院選挙は2017年9月28日に解散。選挙の投票が2017年10月22日に行われました。
安倍政権の継続の是非を問う選挙として、自民・公明の与党、希望・維新、共産・立民・社民をそれぞれ中心とする3極にて争う構図となった選挙でした。
結果は自民党が284議席を獲得して、圧勝。野党第一党は枝野代表の立憲民主党となりました。
与党:313議席(自民党284議席)
野党:152議席(立憲民主党55議席)
投票率:53.68%
2017年 衆議院選挙でのこびと株銘柄の値動きは
銘柄 | 業種 | 解散日(終値) | 選挙翌日(終値) | 差額 |
三菱UFJ FG | 銀行業 | 728.9円 | 739.5円 | +10.6円 |
センチュリー21 | 不動産業 | 1,360.0円 | 1,363.0円 | +3.0円 |
三菱商事 | 卸売業 | 2,612.0円 | 2,607.5円 | −4.5円 |
オリックス | リース業 | 1,813.5円 | 1,928.5円 | +115.0円 |
TAKARA & COMPANY | その他製品 | 1,684.0円 | 1,744.0円 | +60.0円 |
NTT | 情報・通信 | 5,140.0円 | 5,272.0円 | +132.0円 |
平均 | 2,223.1円 | 2,275.8円 | +52.7円 |
こびと株銘柄の6業種の代表的な銘柄の衆議院解散日、選挙投票日翌日の値動きは5銘柄で上昇する結果となりました。
経済政策「アベノミクス」で金融緩和、財政出動、成長戦略という3本の矢を打ち出している安倍政権の継続が決まったことで株価が安定的に上昇する結果となっています。
2014年 第47回 衆議院選挙
第48回衆議院選挙は2014年11月21日に解散。選挙の投票が2014年12月14日に行われました。
安倍首相が消費税率引き上げ時期の延期やアベノミクスの継続の是非を問う選挙として、実施されました。
結果は、自民党が追加公認を含めて291議席と圧勝し、公明党と合わせて全議席の3分の2を上回りました。
対する野党の民主党は、選挙前議席を上回ったが、海江田代表が議席を失い代表を辞任する結果となりました。
与党:326議席(自民党291議席)
野党:149議席(民主党:73議席)
投票率:52.66%
2014年 衆議院選挙でのこびと株銘柄の値動きは
銘柄 | 業種 | 解散日(終値) | 選挙翌日(終値) | 差額 |
三菱UFJ FG | 銀行業 | 671.0円 | 665.6円 | −5.4円 |
センチュリー21 | 不動産業 | 832.0円 | 994.0円 | +162.0円 |
三菱商事 | 卸売業 | 2,266.5円 | 2,108.0円 | −158.5円 |
オリックス | リース業 | 1,540.5円 | 1,504.0円 | −0.5円 |
TAKARA & COMPANY | その他製品 | 783.0円 | 797.0円 | +14.0円 |
NTT | 情報・通信 | 6,395.0円 | 6,267円 | −128.0円 |
平均 | 2,081.3円 | 2,055.9円 | −25.4円 |
4銘柄が解散日よりも株価が下落する形となりました。
しかしこびと株の6銘柄を平均にしてみると、下落幅としてはそれほど大きくありませんでした。
選挙日までは株価は上昇トレンドだったが、選挙翌日は多くの銘柄で売りが入りました。
これは選挙結果はすでに株価に織り込まれており、材料出尽くし、原油価格の高騰、欧米株式の下落に引っ張られる形で多くの銘柄が下落しました。
2021年の衆議院選挙も選挙前に株価の上昇が始まっているので、注意が必要かもしれませんね。
2012年 第46回 衆議院選挙
第47回衆議院選挙は2012年11月16日に解散。選挙の投票が2012年12月16日に行われました。
政権交代から3年が経過、与党民主党で離党する議員が相次ぎました。
衆議院選挙の時には単独過半数を割る状況での解散となっていました。
東日本大震災の直後の選挙ということも有り、各党の原発政策、社会保障費の財源の税金に関する政策を争点に選挙が実施されました。
結果は、自民党が294議席を獲得して圧勝。公明党を合わせて全体の3分の2を上回り、政権を再び自民党が取り返す形となりました。
与党:325議席(自民党294議席)
野党:155議席(民主党:57議席)
投票率:59.32%
2012年 衆議院選挙でのこびと株銘柄の値動きは
銘柄 | 業種 | 解散日(終値) | 選挙翌日(終値) | 差額 |
三菱UFJ FG | 銀行業 | 369.0円 | 395.0円 | +26.0円 |
センチュリー21 | 不動産業 | 301.0円 | 309.0円 | +8.0円 |
三菱商事 | 卸売業 | 1,533.0円 | 1,573.0円 | +40.0円 |
オリックス | リース業 | 824.0円 | 888.0円 | +64.0円 |
TAKARA & COMPANY | その他製品 | 576.0円 | 571.0円 | −5.0円 |
NTT | 情報・通信 | 3,625.0円 | 3,595.0円 | −30.0円 |
平均 | 1,204.0円 | 1,221.8円 | +17.83円 |
新しく誕生した安倍政権の経済政策と金融緩和政策への期待から、多くの銘柄が上昇しました。
調査したこびと株銘柄も4つが上昇。こびと株平均も上昇する結果となっています。
海外投資家に日本株への期待感を持たすことが出来た為、選挙後も株価は上昇傾向になっていました。
2009年 第45回 衆議院選挙
第45回衆議院選挙は2009年7月21日に解散。選挙の投票が2009年8月30日に行われました。
初めて自民党以外が政権与党となる政権交代が行われた選挙となりました。
民主党が1つの政党が獲得した議席としては戦後最多となる308議席を獲得した選挙です。
与党:340議席(民主党308議席)
野党:140議席(自民党:119議席)
投票率:69.28%
2009年 衆議院選挙でのこびと株銘柄の値動きは
銘柄 | 業種 | 解散日(終値) | 選挙翌日(終値) | 差額 |
三菱UFJ FG | 銀行業 | 600.0円 | 594.0円 | −6.0円 |
センチュリー21 | 不動産業 | 270.0円 | 290.0円 | +20.0円 |
三菱商事 | 卸売業 | 1,793.0円 | 1,885.0円 | +92.0円 |
オリックス | リース業 | 539.0円 | 715.0円 | +176.0円 |
TAKARA & COMPANY | その他製品 | 835.0円 | 809.0円 | −26.0円 |
NTT | 情報・通信 | 3,750.0円 | 4,160.0円 | +410.0円 |
平均 | 1297.8円 | 1,408.8円 | +111.0円 |
民主党政権時代はリーマンショックなどと重なったことも有り、株価が低迷していました。
しかし、選挙後のこびと株銘柄を調べてみると意外にも4つの銘柄で上昇していました。
新政権への期待で株価は選挙後までは上昇するのかもしれませんね。
2005年 第44回 衆議院選挙
第44回衆議院選挙は2005年8月8日に解散。選挙の投票が2005年9月11日に行われました。
参議院での郵政民営化関連法案否決を受けました。小泉首相による「郵政民営化」の是非を争点に選挙が行われました。
民主党は、郵政民営化をめぐる自民党内の争いに埋没した形となり、113議席と選挙前から大きく減らして岡田代表が辞任するという結果になった選挙でした。
与党:327議席(自民党296議席)
野党:153議席(民主党:113議席)
投票率:67.51%
2005年 衆議院選挙でのこびと株銘柄の値動きは
銘柄 | 業種 | 解散日(終値) | 選挙翌日(終値) | 差額 |
三菱UFJ HD | 銀行業 | 945.0円 | 1,150.0円 | +205.0円 |
センチュリー21 | 不動産業 | 724.0円 | 776.0円 | +52.0円 |
三菱商事 | 卸売業 | 1,807.0円 | 1,895.0円 | +88.0円 |
オリックス | リース業 | 1,692.0円 | 1,889.0円 | +197.0円 |
TAKARA & COMPANY | その他製品 | 1,011.0円 | 1,100.0円 | +89.0円 |
NTT | 情報・通信 | 1,252.5円 | 1,220.0円 | −32.5円 |
平均 | 1,238.5円 | 1,338.3円 | +99.8円 |
郵政民営化が実現されたことで、構造改革が進み、日本経済が立ち直るではないかという期待感が膨らみました。
その結果選挙後に多くの銘柄で株価が上昇しました。
ここからサブプライム問題が発生するまでは株価も上昇傾向だったので、選挙によって投資家の期待値が膨らむと上昇傾向に推移しているように思います。
2003年 第43回 衆議院選挙
第43回衆議院選挙は2003年10月10日に解散。選挙の投票が2005年11月9日に行われました。
衆議院選挙にマニフェストが導入されました。これによって、有権者が「政党・候補者が提示する政策、公約を見て、最も自分の争点だと考える点に近い政党・候補者に投票する」というのが期待された選挙となりました。
民主党は菅直人代表によって「高速道路の無料化と道路公団の廃止」や「国会議員数1割以上、公務員人件費1割以上を4年間で削減」というマニフェストが掲げられました。
一方与党の自民党は「官から民へ、民間にできることは民間に」や「デフレに勝ち抜く日本へ―景気・雇用・中小企業に重点、新技術・新産業の創出」といったマニフェストでした。
選挙結果は自民党が237議席と過半数に届かず、民主党が177議席と大躍進を遂げる選挙となりました。
与党:275議席(自民党237議席)
野党:205議席(民主党:177議席)
投票率:59.86%
2003年 衆議院選挙でのこびと株銘柄の値動きは
銘柄 | 業種 | 解散日(終値) | 選挙翌日(終値) | 差額 |
三菱UFJ HD | 銀行業 | 868.0円 | 728.0円 | −140.0円 |
センチュリー21 | 不動産業 | 800.0円 | 910.0円 | +110.0円 |
三菱商事 | 卸売業 | 1,103.0円 | 1,100.0円 | −3.0円 |
オリックス | リース業 | 961.0円 | 873.0円 | −88.0円 |
TAKARA & COMPANY | その他製品 | 784.0円 | 877.0円 | +93.0円 |
NTT | 情報・通信 | 1,335.0円 | 1,112.5円 | −222.5円 |
平均 | 975.2円 | 933.4円 | −41.8円 |
自民党政権への不安感から解散日よりも下落する銘柄が4つという結果になっていました。
郵政民営化や構造改革が思うように進んでいなかったことも有り、投資家心理として安心できなかった為に下落したと思われます。
政権与党に対する期待感が高い場合は株価も上昇トレンド、不安が大きいと下落トレンドになるようですね。
2021年衆議院選挙後の値動きは
第49回衆議院選挙は2021年10月19日に公示。選挙の投票が2021年10月30日に行われました。
岸田新総裁が臨む初の国政選挙で公示からわずか2週間で行われた選挙となりました。
結果は予想に反して自民党が単独で過半数を獲得、野党第一党の立憲民主が議席数を減らす選挙結果となりました。
しかし、大物議員の落選や日本維新の会が躍進するなど自民党が圧倒して勝ったという結果ではありませんでした。
与党:293議席(自民党261議席)
野党:172議席(立憲民主:96議席)
投票率:55.93%
銘柄 | 業種 | 解散日(終値) | 選挙翌日(終値) | 差額 |
三菱UFJ HD | 銀行業 | 664.0円 | 640.1円 | −23.9円 |
センチュリー21 | 不動産業 | 1,050.0円 | 1,041.0円 | −9.0円 |
三菱商事 | 卸売業 | 3,609.0円 | 3,661.0円 | +52.0円 |
オリックス | リース業 | 2,191.5円 | 2,324.5円 | +133.0円 |
TAKARA & COMPANY | その他製品 | 1,780.0円 | 1,804.0円 | +24.0円 |
NTT | 情報・通信 | 3,138.0円 | 3,228.0円 | +90.0円 |
平均 | 2072.1円 | 2116.4円 | +44.3円 |
2021年の選挙でも政権与党が圧倒的に議席数を獲得して、市場に安心感を与えることが出来た為か株価は全体的に上昇する結果となりました。
最後に
菅首相が自民党の総裁選に不出馬を9月3日に表明以降、株価は急上昇しました。
しかし岸田総理が自民党総裁に決まった直後は周りの市場環境の不安も相まって下落しました。
9月~10月はジェットコースターのような相場となっていました。
10月の選挙結果では大きく株価の変動はありませんでしたが夏には参議院選挙を控えています。
その為、どんな政策が行われるのかは今後も注目していく必要があります。
今後も様々なニュースと株価との関係を調べていきたいと思いますので、良かったらまた見にきてください。
過去の選挙結果等を詳しく知りたい方はNHKの衆議院・参議院選挙の歴史を参考にしてみてください。
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