この記事では両学長やこびと株さんの発信を見て、日本の高配当株に興味を持ち10ヵ月間運用を行った結果を公開しています。
10ヶ月目の今回は好調な米国相場の一方で落ちこぼれ感のある日本株へあえて投資をしている理由と市場環境、運用結果、今月新たに買い増しを行った銘柄を紹介していきます。
運用開始時の状況が気になる方はこちらの記事を読んでみてください。
日本の高配当株に投資する理由は
日本株ってオワコンじゃない?
日本の高配当株に投資するよりも、米国株にした方が良いのでは?
こんな風に考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし日本の高配当株へ投資するメリットは2点あります。
- 為替リスクを気にせず配当金を使用できる
- 収入が低い人は配当控除で、支払う税金が米国株よりも少ない
これらのメリットについて順番に解説していきます。
為替リスクがない
日本に暮らしている限りは米国株で受け取った配当金を使おうと思うと「円」に替える必要があります。
ここ最近の10年間では1ドル80円~120円のレンジで為替相場が変動しています。
円高の時はドルから円に替えると受け取れる金額が少なくなります。
日々の生活で使えるお金を増やしたくて、高配当株に投資をしている方に取ってはなかなか使いづらいのではないでしょうか。
日本株から受け取る配当金であれば為替相場を気にすることなく使用できます。
米国の高配当株と合わせ持つことで、その時々で有利な方を選んで資産を取り崩すことができます。
その結果心理的な負担が無くお金を使うことができるのではないでしょうか。
配当控除で節税ができる
配当金は所得税15.315%、住民税5%の合わせて20.315%が源泉徴収されます。(確定申告をしない場合)
国内株式の場合は受け取った配当金を他の所得(給与所得+事業所得など)と合算して税金を申告する総合課税という方法で所得税の確定申告を行えば、収める税金を少なくすることができます。
課税所得が900万円を超えない方は日本株での配当控除を使った節税が可能となります。
●確定申告をしないと収める税金は…
課税所得500万円×20.315%=1,015,750円
●総合課税で確定申告をした場合の収める税金は…
課税所得400万円×20.315%+100万円×15.315%(所得税10.315%+住民税5.0%)=965,750円
※住民税は申告不要を選択した場合での計算となります。
この事例の場合、所得税が配当控除10.0%受けれたことで、5万円節税することができます。
所得ごとの配当控除額が詳しく知りたい方は大和証券の税率早見表がわかりやすいので、参考にしてみてください。
米国株では現地で10%分税金で取られます。
その差し引いた金額に対して20.315%の税金が課されます。
外国税額控除で現地分の10%については確定申告で取り返すことができますが、国内株式のように配当控除を受けることができません。
その為、所得が少なく、日々のキャッシュフローを増やすことを目的としている私にとっては日本株へ投資するメリットがあると考えています。
10ヶ月目の運用状況
2021年10月15日~11月15日の市場環境は
10月はナスダック、ニューヨークダウともに好調で最高値を更新しました。
その一方で日経平均は29,000円前後を推移と9月につけたバブル後の最高値を更新できない相場展開でした。
10月は衆議院選挙、決算発表、FRBによるテーパリング開始の発表などイベントが目白押しな状況でした。
また11月16日には2022年度に金融所得課税に関する議論を重要テーマとして議論することを決めました。
日本株にとっては明るい材料がなかなかない辛い展開です。
そのおかげで割安と思える高配当株も増えてきています。
チャンスと考え、リストアップしていた銘柄を少しずつ買っていっても良いのではないでしょうか。
個別銘柄ごとの運用状況は
では今月も個別銘柄の状況を振り返っていきたいと思います。
先月の運用状況が気になる方はこちらの記事を読んでみてください。
コード | 名称 | 業種 | 保有 株式数 | 取得 価額 | 時価 | 時価 構成比 | 損益 | 損益率 | 受取 配当金 | 配当金 構成比 | 簿価 利回り |
8316 | 三井住友FG | 銀行業 | 2 | 7,048 | 7,886 | 2.64% | 838 | 11.89% | 420円 | 3.71% | 5.96% |
8306 | 三菱UFJFG | 銀行業 | 14 | 6,972 | 9,033 | 3.02% | 2,061 | 29.56% | 378円 | 3.34% | 5.42% |
8058 | 三菱商事 | 卸売業 | 2 | 5,320 | 6,880 | 2.30% | 1,560 | 29.32% | 284円 | 2.51% | 5.34% |
8593 | 三菱HC キャピタル | その他 金融業 | 14 | 7,308 | 7,938 | 2.66% | 630 | 8.62% | 364円 | 3.22% | 4.98% |
8591 | オリックス | その他 金融業 | 2 | 3,614 | 4,671 | 1.56% | 1,057 | 29.25% | 156円 | 1.38% | 4.32% |
4502 | 武田薬品 | 医薬品 | 3 | 10,467 | 9,912 | 3.32% | -555 | -5.30% | 540円 | 4.78% | 5.16% |
8766 | 東京海上HD | 保険業 | 1 | 5,586 | 5,952 | 1.99% | 366 | 6.55% | 215円 | 1.90% | 3.85% |
7995 | バルカー | 化学 | 2 | 4,174 | 4,902 | 1.64% | 728 | 17.44% | 210円 | 1.86% | 5.03% |
8031 | 三井物産 | 卸売業 | 2 | 3,968 | 5,114 | 1.71% | 1,146 | 28.88% | 190円 | 1.68% | 4.79% |
2124 | JAC リクルート | サービス業 | 4 | 7,316 | 9,392 | 3.15% | 2076 | 28.38% | 292円 | 2.58% | 3.99% |
2169 | CDS | サービス業 | 7 | 9,590 | 11,522 | 3.86% | 1,932 | 20.15% | 350円 | 3.10% | 3.65% |
9142 | 九州旅客 鉄道 | 陸運業 | 4 | 8,996 | 10,624 | 3.56% | 1628 | 18.10% | 372円 | 3.29% | 4.14% |
6073 | アサンテ | サービス業 | 5 | 8,000 | 8,530 | 2.86% | 530 | 6.63% | 310円 | 2.74% | 3.88% |
8750 | 第一生命HD | 保険業 | 2 | 3,514 | 4,683 | 1.57% | 1169 | 33.27% | 160円 | 1.42% | 4.55% |
9433 | KDDI | 情報 通信 | 3 | 9,834 | 10,338 | 3.46% | 504 | 5.13% | 375円 | 3.32% | 3.81% |
9432 | NTT | 情報 通信 | 7 | 19,250 | 23,051 | 7.72% | 3801 | 19.75% | 770円 | 6.81% | 4.00% |
6087 | アビスト | サービス業 | 2 | 5,788 | 5,712 | 1.91% | -76 | -1.31% | 204円 | 1.80% | 3.52% |
9436 | 沖縄セルラー | 情報 通信 | 1 | 4,660 | 5,090 | 1.70% | 430 | 9.23% | 164円 | 1.45% | 3.52% |
4327 | 日本SHL | サービス業 | 4 | 9,868 | 9,676 | 3.24% | -192 | -1.95% | 344円 | 3.04% | 3.49% |
8001 | 伊藤忠商事 | 卸売業 | 3 | 9,414 | 10,128.00 | 3.39% | 714 | 7.58% | 330円 | 2.92% | 3.51% |
8008 | 4℃HD | 小売業 | 3 | 5,610 | 5,016 | 1.68% | -594 | -10.59% | 249円 | 2.20% | 4.44% |
4452 | 花王 | 化学 | 3 | 20,868 | 18,855 | 6.31% | -2013 | -9.65% | 432円 | 3.82% | 2.07% |
4641 | アルプス技研 | サービス業 | 4 | 7,840 | 8,180 | 2.74% | 340 | 4.34% | 300円 | 2.65% | 3.83% |
3817 | SRAHD | 情報 通信 | 2 | 5,250 | 5,968 | 2.00% | 718 | 13.68% | 240円 | 2.12% | 4.57% |
8096 | 兼松エレクトロニクス | 情報 通信 | 2 | 7,220 | 7,510 | 2.51% | 290 | 4.02% | 290円 | 2.57% | 4.02% |
8584 | ジャックス | その他 金融業 | 2 | 5,138 | 6,030 | 2.02% | 892 | 17.36% | 310円 | 2.74% | 6.03% |
5334 | 日本特殊陶業 | ガラス 土石製品 | 3 | 4,902 | 5,811 | 1.95% | 909 | 18.54% | 288円 | 2.55% | 5.88% |
8424 | 芙蓉総合 リース | その他 金融業 | 1 | 6,880 | 7,570 | 2.54% | 690 | 10.03% | 260円 | 2.30% | 3.78% |
3597 | 自重堂 | 繊維 製品 | 2 | 13,660 | 13,540 | 4.53% | -120 | -0.88% | 600円 | 5.31% | 4.39% |
4544 | H.Ū.グループHD | サービス業 | 2 | 6,280 | 5,514 | 1.85% | -766 | -12.20% | 250円 | 2.21% | 3.98% |
6345 | アイチCP | 機械 | 5 | 3,845 | 4,010 | 1.34% | 165 | 4.29% | 160円 | 1.42% | 4.16% |
9513 | J−POWER | 電気 ガス業 | 4 | 6,204 | 5,720 | 1.92% | -484 | -7.80% | 300円 | 2.65% | 4.84% |
3315 | 日本コークス | 石油石 炭製品 | 11 | 1,430 | 1,452 | 0.49% | 22 | 1.54% | 55円 | 0.49% | 3.85% |
2003 | 日東富士製粉 | 食料品 | 2 | 6,610 | 6,960 | 2.33% | 350 | 5.30% | 273円 | 2.41% | 4.13% |
2393 | 日本ケアサプライ | サービス業 | 1 | 1,523 | 1,492 | 0.50% | -31 | -2.04% | 50円 | 0.44% | 3.28% |
7921 | TAKARA & COMPANY | その他 製品 | 1 | 1,697 | 1,814 | 0.61% | 117 | 6.89% | 58円 | 0.51% | 3.42% |
6622 | ダイヘン | 電気 機器 | 1 | 4,860 | 4,605 | 1.54% | -255 | -5.25% | 100円 | 0.88% | 2.06% |
4061 | デンカ | 化学 | 1 | 3,550 | 3,625 | 1.21% | 75 | 2.11% | 145円 | 1.28% | 4.08% |
8898 | センチュリー21 | 不動 産業 | 3 | 3,117 | 3,090 | 1.03% | -27 | -0.87% | 135円 | 1.19% | 4.33% |
5857 | アサヒHD | 非鉄 金属 | 1 | 2,050 | 2,089 | 0.70% | 39 | 1.90% | 90円 | 0.80% | 4.39% |
9698 | クレオ | 情報 通信 | 3 | 3,096 | 3,090 | 1.03% | -6 | -0.19% | 117円 | 1.03% | 3.78% |
5388 | クニミネ工業 | ガラス 土石製品 | 2 | 2,188 | 2,210 | 0.74% | 22 | 1.01% | 60円 | 0.53% | 2.74% |
4423 | アルテリア | 情報 通信 | 2 | 3,264 | 3,428 | 1.15% | 164 | 5.02% | 116円 | 1.03% | 3.55% |
277,769 | 298,613 | 100.00% | 20,844 | 7.50% | 11,306円 | 100.00% | 4.07% |
先月の時価合計金額275,638 円から298,613円と買い増しを行ったので上昇。
損益金額は先月の 21,313円から20,844円と下がる結果となりました。
受取配当金は11,306円と年間の受取配当金額がやっと1万円を突破。
受取配当金の簿価利回りが4.07%、投資銘柄数も43銘柄と先月から6銘柄の買い増しを行いました。
景気敏感株(β値1.0以上)の投資割合が39.03%(目標50.0%以下)という結果でした。【参考:証券用語解説集(野村證券)】
- 特定業種に偏らないようにする(各業種構成比20.0%以下)
- 特定銘柄に偏らないようにする(個別銘柄からもらう配当金比率は3.0%以下)
- 配当利回りの高い株を買いすぎないようにする(平均配当利回り4.2~4.8%の範囲にする)
目先の損益率は下がっていますが、順調に銘柄数を増やせたことで受取配当金額の増加、1つの銘柄への依存度を順調に下げることが出来ています。
買い増しの為の余剰資金を持った状態であることと、分散を行っているので、1つや2つの銘柄が下がっても気にせず投資を継続出来ています。
各企業の決算情報をチェックしながら今後も買い増しを行っていきます。
セクター別ポートフォリオの運用結果
今月も特定業種に偏り過ぎていないかを確認する為にセクターごとの割合を確認していきます。
ずっとサービス業の時価構成比、配当金構成比が20.0%以上だったのですが、配当金構成比の偏りを20.0%以下にすることができました。
投資資金に回せるお金は多くありません。
地道にコツコツ買っているので進捗は遅いですが、銘柄分析を行いながら購入していけば確実に成果は出ています。
長く好調な相場が続いているので、いつ暴落がきても大丈夫なようにキャッシュも持ちつつ投資を継続していきたいと考えています。
ディフェンシブ銘柄「医薬品」「食品」などの生活必需品関連や「電力・ガス」「運輸・物流」等のインフラ系の銘柄への割合が配当利回りが低いことから少なくなっています。
安定的なポートフォリオ構築を目指す為にもこのあたりの銘柄を中心にピックアップしていきたいと思います。
運用10ヶ月目に買った銘柄
10ヶ月目は8銘柄を新たに購入しました。
買い増し銘柄
電源開発は10月29日に発表された決算で、火力発電所利用率の低下により、火力の販売電力が低下したことで営業利益が大幅に減益となったことで直近の株価は下落しています。
インフラ系の銘柄が欲しいこと、直近10年でも最低水準の株価であること、2004年に民営化された企業で簡単には無くならないだろうと考え増資しています。
武田薬品は先月株価が暴落していたことから注目して、決算を待っていた銘柄の1つです。
自社株買いを行ったことや決算もひとまず悪くなく減配等の発表も無かったので、少しだけ買い増しを行いました。
新規購入銘柄
新規購入銘柄の中からこびと株さんのブログで紹介されていない銘柄について紹介します。
4423 アルテリア・ネットワークス
法人向けネットワーク事業、法人向けインターネット事業、マンションインターネット事業を展開している通信回線の設計、構築、運用、保守までを一貫して手掛ける企業です。
業界に先駆けて展開したマンションインターネット事業では、現在、国内シェアNo.1を誇っています。
今後は、マンション向けIoTサービスに注力しており、情報ネットワーク社会でますます成長が期待される企業の1つです。
クラウド利用の拡大やテレワークの普及により新たな高速通信やセキュリティの高いネットワークサービスなどへの需要が増えたことも有って、決算は好調な数字を出しています。
順調に成長しているEPSと高い営業利益率が魅力の企業です。
配当利回り3.55%(11月19日現在)と今後の増配を期待して少額で購入してみるのも良いのではないかと期待して購入してみました。
他に11月に気になった銘柄については下の記事で触れているので、そちらも参考にしてみてください。
最後に
日本の高配当株は成長性が低く、資産形成期には不向きという意見もありますが、財務健全な企業では株主還元に積極的で増配傾向の企業も多いです。
1つ1つ丁寧に企業分析を行い投資をしていけば、将来の年金替わり、働けなくなった時の支えになります。
心理面、税金面で考えても日本に住んでいるのであれば、投資先の候補として検討してみる価値はあるので、少額でも始めてみてください。
資金が少ない間はネオモバイル証券やLINE証券のような1株から投資できるネット証券がお勧めです。
下記のリンクから口座開設できるので、良かったら試しに始めてみてください。
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ネオモバイル証券やLINE証券について詳しく知りたい方はこちらの関連記事も読んでみてください。
11か月目の運用状況についてはこちらの記事に公開しています。こちらも合わせて読んでみてください。
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